1年前まで『混血児リカ』が全話読めるという状況は考えられなかった Pt.2

凡天太郎の劇画の魅力に取り付かれた私は、
何としても『混血児リカ』を全話通しで読みたい!読まなければ何も始まらない!!
と、映画化にあわせて刊行された増刊週刊明星で欠号を補完すれば読破できるのはないかと考えました。
そこで増刊週刊明星の2冊の収録状況を書き出したのが次の表です。

rika_zoukan

この増刊週刊明星『混血児リカ』とは雑誌タイプの総集編、今で言えばコンビニ本。これが3度も映画化された『リカ』唯一の単行本です。
ちょっと見づらいですが、黄色が未収録の箇所。表の前半の部分は、収録されていても強引な編集がされているという記述してあるのが伝わるかと思います。

まあ、2000ページ以上の作品のうち、映画に使われた部分を500ページに編集した本なので仕方ないでしょう。
例えるならナウシカの映画のプロモで配られた、ホワイトナウシカみたいな感じです。

そしてピンク色の部分は国会図書館と道立図書館のミッシングリンクとなる号。
このミッシングリンク、本来はもう少しあるはずですが、
1冊しか無いのは、私が気合で蒐集して隙間を潰していったためとお考えください。

ともかく、国会図書館は出版社からの献本制度なので穴だらけは仕方ないにしても、
取次が納めていたという(噂の)道立を併用して無理なら国内の機関では揃いません。
集英社は無いの一点張りなので実際はわかりませんが、
大宅文庫に国会図書館の穴を埋められる箇所はありませんでしたし、芸能関連の施設や御茶ノ水もなかった事を付け加えておきます。

だから、Jコミで全話読めるってスゴいことなんですよ!
FANディングもあと10日余りですが、これを逃すと『混血児リカ』が電子書籍として手に入る機会が今後あるとも思えません。
万人受けしない作品であることは、1巻の閲覧数が約15000に対し、2巻は約5000という所からも明らかですが、どこか少しでも『リカ』にひっかかりを感じた方は、一度読んでみてください。
ひょっとすると今までの自分の価値観がゆらぐような読書体験が得られるかもしれません。














今、凡天劇画会で進めている研究は、辰巳ヨシヒロが著書「劇画大学」において白土・水木周辺をカテゴライズした「新劇画」というジャンルについてです。これは劇画工房とは違うルートで発展した、紙芝居~絵物語~劇画というルートを辿った作家の持つ独特な文法によって再定義された劇画の事です。この「新劇画」とカテゴライズされた作家が「劇画工房」系の作家に代わりメインストリームとなっていく事は、マンガ表現論の視点から漫画史を捉えた時に漫画週刊誌へ劇画が進出し貸本の終焉を迎えた1960年代半ば~後半にかけての大きなトピックになるはずです。
このあたりの研究が進めば、凡天太郎が漫画史の中に登場する時代が来るのではないかと思っています。

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